【Apple Pay Suica】Pasmoや交通系ICカードの使い方・疑問を徹底的に解説
2016/11/11
2016年10月25日から、ついにAppleの電子決済「Apple Pay」の日本国内サービス利用がスタートしましたね。
iPhone7/Plusに搭載されたFelica(IC)チップを利用し、iPhone7/Plusを持っているとそれだけで様々な決済ができるという便利極まりないサービスです。
ただ、一方でこれまでおサイフケータイを使ったことがない方はもちろん、Android端末などで利用したことがある方にとっても、Apple Payの利用方法は少し異なるため分かりづらい点も多いのではないでしょうか。
今回は、Apple Payサービスの中でも特に需要の大きいSuica/Pasmoなど交通系ICの使い方や疑問を徹底的に解説していくので、困ったときはぜひ参考にしてくださいね。
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目次
Apple Pay Suicaで相互利用できる全国のICカード一覧(改札機の入出場)
出典:http://www.machibus.com/ic.html
「Apple Pay」で利用できる交通系ICカードは、今のところ「Suica」のみとなっていますが、通常の「Suica」が相互利用が可能な以下のICカード利用機関では使用できます。
北海道エリア
- SAPICA
- Kitaca
仙台エリア
- icsca
首都圏エリア
- PASMO
東海エリア
- TOICA
- manaca
西日本エリア
- ICOCA(一部利用不可)
- PiTaPa
九州エリア
- SUGOCA
- はやかけん
- nimoca
※改札機以外の利用における相互利用環境はJR東日本の利用可能エリアをご覧ください。
注意点
これらの交通系ICカード自体をApple Payに登録することは出来ません。
ですが、例えばICOCAが使用できるJR西日本の地域(近畿地方)の改札機をApple PayのSuicaで精算して通過することは可能です。
エリアをまたいでの利用はできないので注意しましょう。
Apple Pay Suicaの使える場所
Apple Pay Suicaは「Suica」のほか、上記の交通系ICカードでの支払いができる場所ならどこでも使えます。
具体的にはコンビニやスーパー、マクドナルドなどのファストフード店、各種ファミリーレストランなどがありますよ。
大抵、お店の外やレジ横に「Suica支払いOK」など表示されているので、利用前にしっかりチェックしておきましょう。
Suicaの登録方法
Apple PayにSuicaを登録して iPhone7/Plus で使用する、なんていうとなんだか複雑に感じますが、その登録方法はとても簡単で楽チンです。
ここでは、「すでにSuicaカードを持っている人」「まだ持っていない人」と2パターンで解説します
すでにSuicaカードを持っている人
これまでにSuicaカードを利用されている方は、まず、日本国内向けに販売されている iPhone7/Plus が手元にあり、最新バージョンの iOSで問題なく利用できる状態であることを確認しましょう。
手順
「Wallet アプリ 」を開く
↓
「+」をタップ
↓
「次へ」をタップ
↓
「Suica」を選択
↓
「Suica」「My Suica」「Suica 定期券」などのカード裏面の右下にある番号の下4桁を入力
↓
「My Suica」または「 Suica定期券」の場合は利用者(購入者)の生年月日も入力が必要
↓
「次へ」を選択
↓
「同意する」
↓
Suicaカード情報や残高を iPhone7/Plusに移行するため、 iPhone7/Plus 上部にSuica中央部を載せる
↓
遅くても数分以内には残高などの転送が終了
↓
Apple Pay の Suica上にカード作成時の預かり金(500円)が表示される
↓
「完了」
※これまで使っていたSuicaのカードは利用ができなくなります。
注意点
SIMフリーのグローバルモデルなどはICチップが搭載されていないので利用不可となります。
まだSuicaカードを持っていない人
Suicaカードを持っていない方の場合、まずはSuicaカードを新規発行する必要があります。
とはいえ、駅までわざわざ出向く必要はなく、JR東日本が iPhone7/Plus 向けに「Suicaアプリ」を提供しているので、App Storeでダウンロードすると発行できますよ。
↓からもダウンロードできます
新規発行の手順
「 Suicaアプリ」を開く→「+ Suica発行」を選択→「Suica(無記名)」「My Suica(記名式)」「Suica定期券」のいずれかを選択→預かり金をチャージ→完了
注意点
チャージ料金は、Apple Pay(Walletアプリ)に登録したクレジットカードからの支払いとなるので、クレジットカードの登録をされていない方は先にWalletアプリ上で登録しておきましょう。
チャージ金額は1,000~10,000円まで千円単位で選べますが、クレジットカードを持っていない場合や、Apple Payへの登録をしたくないという方はアプリでの発行ができないので注意してくださいね。
登録できないSuica
- Suica機能付クレジットカード
- 通学定期券(高校生以下)
- 割引定期券(障碍者・特定者など)
- Suica付学生証
- Suica付社員証
- ゆうちょなどICカードキャッシュカードSuica
- 小児用My Suica
- JR東日本以外で発売されたSuica
このようなSuicaカードを利用されている方は、新たにクレジットや個人情報登録の機能がついていない普通のSuicaカードを新規発行する必要があります。
Suica機能付きクレジットカードはかなり便利なので、 iPhone7/Plus に移行できないのはちょっと残念ですよね。
対応クレジットカードやデビットカードなど
クレジットカードをアプリ内で登録して簡単に決済が行えるSuicaサービスやWalletアプリですが、非対応のクレジットカードもあるのでご自身のカードが対応しているかどうか、利用の前に必ずチェックしておきましょう。
Suicaアプリ
JCB、VISA、MasterCard、アメリカン・エキスプレス、ダイナーズクラブ、JR東海エクスプレス・カード、VIEWカード(ルミネカード・JALカードSuica・大人の休日倶楽部カード・ビックカメラSuicaカードを含む)
デビットカード・・・JCBデビットカード・VISAデビットカード
WALLETアプリ
JCB、イオン、オリコ、クレディセゾン、TS CUBIC CARD、楽天カード、dカード、au Walletカード、Softbankカード、VIEWカード、三井住友カード、VIEWカード、三菱UFJニコスカード(予定)
デビットカード・・・2016年10月時点で対応しているデビットカードなし
年会費・入会費無料の楽天カードがおすすめです。詳しくはこちらの公式サイトをご覧ください。↓
注意点
当初、日本で利用者の多い「VISA」がWalletアプリに対応していないといわれていましたが、現在はQUICpayまたはiD決済を使ってリアル店舗で支払いに利用することは可能です。
ただ、インターネット上でのお買い物やアプリ内での支払い、有料コンテンツ購入時などオンライン決済時にはVISAを使用することができません。
Suicaへのチャージについては、Suicaアプリ内でのチャージはVISAも対応しているので可能ですが、Walletアプリからのチャージが出来ないためSuica会員登録が必要となります。
Apple Pay Suicaの使い方
それでは、電車やバスなどに乗車するときと、店舗で決済に利用する場合、それぞれの使い方をご紹介しましょう。
改札、バスなどの交通機関
公共交通機関でのApple Pay Suicaの使い方は非常に簡単です。
Apple PayにSuicaに登録すると、自動的にTouch ID(指紋認証)やパスワード入力が不要で使える「※エクスプレスカード」になるため、改札などに設置されているICリーダーにかざすだけで利用できます。
指紋認証やパスワード入力が必要ないので、電源さえ入っていればわざわざアプリを起動したり画面を点けなくてもスルッと通れるわけですね。
※JR東海のEX-IC(エクスプレスカード)とは異なります。
注意点-1
通常、最初にApple Payに登録したSuicaが自動的に「エクスプレスカード」に設定されるのでご自身での操作はいりませんが、過去に別のSuicaを登録していたりすると新しいSuicaの情報が自動的には「エクスプレスカード」に設定されません。
この場合、改札を出入りする際に指紋認証をしなければならず、うまく認証できないこともあるのでその場合は駅員さんに情報の処理をお願いすることになります。
そのときは、ICカードのようにそのまま渡すのではなく、手渡す前 に「ヘルプモード」に設定してから駅員さんへ渡しましょう。
「ヘルプモード」設定手順
「Walletアプリ」 を開く→「Suica」の情報(iマークのアイコン)を押す→「ヘルプモード」→「ON」
注意点-2
常用するSuicaが 「エクスプレスカード」に設定されていないと上記のような不便さを感じるシーンが出てくるため、新しく追加したSuicaを常用したい場合は「エクスプレスカード」の変更を行っておきましょう。
エクスプレスカードへの変更手順
iPhone7/Plus の場合「設定」→「Wallet と Apple Pay」→「エクスプレスカード」→「登録済のSuicaが一覧で出ててくる」→「エクスプレスカードに設定したいSuicaを選択」→「Touch ID(指紋認証)かパスコード入力→「完了」
コンビニやスーパーなどの店舗
「Suica」支払いが利用可能な店舗でApple Pay Suicaを使って決済をしたい場合は、精算時に「Suica」で支払いをする、と伝えましょう。
店舗で支払う場合も利用するSuicaが「エクスプレスカード」に登録されていると、指紋認証やパスワード入力不要で決済できます。
レジなどに設置されたICカードリーダーにかざすだけなので、とても便利で簡単ですよね。
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Suicaをチャージする方法
iPhone7/Plus にSuicaを登録したら、必ずいつかはしなければならない作業が「チャージ」です。
Suicaを移行したあと料金をチャージする方法としては、クレジットカードからのチャージ、現金チャージ、オートチャージの3通りの方法があります。
クレジットカードでチャージする
出典:http://www.apple.com/jp/apple-pay/getting-started/
一番一般的で簡単なのは、クレジットカードからチャージをする方法で、特にSuicaカードを持っていない方はSuicaアプリ上で新規発行する場合、その時点でクレジットカードの利用が必要とはなっています。
手順
クレジットカードからSuicaへチャージするためには、「Walletアプリ」にクレジットカードを登録しておきましょう。
「Walletアプリ」カード選択画面
↓
「Suica」を選択
↓
「チャージ」の項目から金額の入力画面が開く
↓
任意の金額を入力→支払いに使うカードを選択
↓
指紋認証かパスコード入力
↓
チャージ完了
注意
クレジットカードから iPhone7/PlusのSuicaへ料金をチャージする際には、「Suicaアプリ」からのチャージと「Walletアプリ」からのチャージ、どちらでも利用可能です。
ただし「Suicaアプリ」でチャージする場合は「Suicaアプリ」自体にも会員登録とクレジットカード情報の登録が必要なので、「Walletアプリ」からチャージするほうが手段としては楽そうですね。
あえてメリット言うなら、「Walletアプリ」とは違い「Suicaアプリ」はだいたいのクレカが登録できます。
現金でチャージする
一方、 iPhone7/Plus に移行したあと、Suicaに現金で料金をチャージしようとすると、どうなるのでしょうか?
これまでのカード式であれば駅などの券売機やホームに設置されたチャージ用の機械を使ってのチャージが出来ましたが、現段階ではほとんど iPhone7/Plus端末に券売機などの機械側が対応していません。
そのため、今までどおりの券売機などでのチャージは原則不可となっています。ただ、iPhone7/Plusをかざして認識するICカードリーダーが設置されているコンビニなどでは現金でのチャージが可能です。
レジでSuicaをチャージしたい旨を伝える
↓
チャージしたい金額を渡す
↓
FeliCaリーダーにかざす
↓
完了
クレジットカードを利用したくない、という方はコンビニで現金チャージが出来るのでご安心くださいね。
オートチャージは使えるの?
出典:https://www.jreast.co.jp/card/first/viewsuica.html
JR東日本が提供する「Suicaアプリ」上では、残高が不足したときに指定の金額を自動的にチャージする「オートチャージ」という機能があります。
こちらのサービスは iPhone7/Plus に移行したSuicaでも利用可能ですよ!ただし気をつけておきたい点も何点かあります。
注意点-1
オートチャージは「Suicaアプリ」に登録したJR東日本グループのクレジットカード「VIEWカード(ビューカード)」が必要です。
すでに「VIEWカード」を「Suicaアプリ」で利用しているという方にとっては不要な作業ですが、これから初めてオートチャージを使いたい、という方は「VIEWカード」の用意および「Suicaアプリ」での登録を忘れないようにしましょう。
VIEWカード詳しい内容はこちらの公式サイトをご覧ください。↓
注意点-2
iPhone7/Plus に登録したsuicaは、相互利用可能な交通IC系カードの使える場所(JR西日本のICOCAなど)で利用できますが、オートチャージに関してはJR東日本のエリア内と「PASMO」のエリア内のみでの利用となっています。
JR西日本エリアで iPhone7/Plusを使用中、残高が不足してもオートチャージ機能が使えないので気をつけてくださいね。
Apple Pay Suicaで定期券は使えるの?
出典:http://www.jreast.co.jp/appsuica/
交通系ICカードのSuicaは定期利用ができるメリットも大きな特徴ですが、Apple Pay Suicaでも同じように定期券は使えるのでしょうか?
Suicaエリア
まず、Suicaのエリア内では全面的に定期券利用が可能となっています。
「Suicaエリア内」とは具体的に「発着駅どちらかにJR東日本の路線が含まれる」場合と決まっています。
例
- 「JR山手線」の各駅間
- 私鉄利用の場合でも「京王線」の駅から「JR山手線」の各駅まで
このうような区間の定期券は利用できます。
注意点
私鉄のみ利用の場合はもちろん、「京王線」の駅から「JR山手線」に乗り継ぎ、最終的に「東京メトロ」各駅で下車する、といったような発着地どちらにもJR東日本の駅が含まれない経路の定期券は、Apple Pay Suicaで利用することができません。
Suica以外のエリア
JR東日本エリアでもPASMOの定期券しか作れない経路(発着駅どちらかにJR東日本が含まれない)ではApple Pay Suicaでの定期利用はできないため、もちろんSuica以外の交通IC系カードを利用するJR東日本エリア外でも定期券の使用はできません。
紛失時についての対処法
Apple Pay Suicaは iPhone7/Plus を持ち歩くだけで電車に乗れて、電子決済もできる非常に便利なサービスですが、クレジットカードの登録などもしているだけに iPhone7/Plus を紛失したときが怖いですよね。
そんな時の対処法として、「一時停止」「Apple Payの情報を全て削除」この2つを解説します。
一時停止をする手順
PCなどから「iCloud」にアクセスしてください。
「iCloud」→「iPhone を探す」を使用→iPhone を「紛失モード」に設定→Apple Pay Suicaが一時停止
Suicaの場合は24時までに利用停止になりますし、電子決済については指紋認証が必要なので基本的に悪用される可能性は低いといえるでしょう。
Apple Pay情報を全て削除する手順
一時停止をする手順同様にPCなどから「iCloud」にアクセスしてください。
「iCloud」
↓
「設定」を選択
↓
「マイデバイス」から紛失した端末を選択(「Apple Pay」利用中の端末にはアイコンが点いている)
↓
Apple Payの情報を削除したい(紛失した)端末を選択
↓
「消去」の項目をタップ
↓
「Apple Payの情報を全て削除しますか?」と表示される
↓
「はい」を選択
↓
消去完了
再発行、再登録はできる?
「iCloud」からSuicaの情報を遠隔で消去できれば紛失時も安心ですが、見つかった場合の再登録や、逆に見つからなかった場合の再発行はできるのでしょうか?
再発行や再登録は、最初の登録方法と同じ手順で可能となるのでその手順もご紹介しておきますね。
手順
まず、Apple Pay Suicaの登録情報は「iCloud」から遠隔で消去できるので、消去したあとに見つかった場合、再登録は最初の登録方法と同じ手順で可能となります。
注意点
すでにApple Payに登録したあとカード式のSuicaを破棄して手元にない、といった場合は再発行が必要となりますよね。
このとき、記名式の「My Suica」と「Suica定期券」であれば、「Suica アプリ」から再発行可能ですが、無記名式の場合は再発行ではなく新規発行をもう一度行うことになり、残高などは戻ってこないので注意しましょう。
再発行の場合は再発行手数料が510円かかりますが、チャージ金額の残高は保証されますよ。
その他の疑問
ここまでApple Pay Suicaを利用するために知っておきたい項目をご紹介しましたが、ほかにも様々な疑問が出てくるので解決しておきましょう。
定期券はクレジットカードがないと使えないの?
Suicaのオートチャージはクレジットカードの「VIEWカード」が必要ですが、定期券自体はApple payのチャージ機能を使うので必ずクレジットカードが必要なわけではありません。
Apple PayやSuica アプリで使えるクレジットカードを登録しなくても、コンビニなどで現金チャージが出来るので、先に定期券代分をチャージしておけば更新も可能ですよ。
そのほかにも、12歳以上の方なら誰でも作れる「ソフトバンクカード」というプリペイド式のカードで支払うことが出来るので、現金チャージが面倒な方やソフトバンクでiPhone7/Plusを利用されている方などは、「ソフトバンクカード」を作るとお得なのではないでしょうか。
iTunesカードでチャージはできる?
Appleのプリペイドサービス「iTunesカード」については、現段階でSuicaへのチャージは公式的には利用可能と発表されていません。
いずれ利用できる可能性もありますが、現在は使用できないと考えておいたほうが良さそうですね。
電源が切れても使える?
「電源が入っている」ことが利用の条件となっています。そのため、改札を通るときに電池切れや、故障で電源が入らないような状況だと利用できません。
日々の通勤などにApple Pay Suicaを利用される方は、出来るだけ持ち運びできるチャージャーなどを用意しておくと良いかもしれませんね。
まとめ
日本でもスタートしたApple Payサービスに伴い、Suicaが iPhone7/Plus で利用できるようになったので、その使い方や疑問の解決策などをご紹介しました。
基本的に、登録や利用はかなり便利そうですが、電子系のサービスになるので iPhone7/Plusの電源切れにはくれぐれも気をつけておきましょう。
いつでも紛失時に対応できるよう、icloudで使用するApple IDをしっかりと管理し利用方法を知ったうえであれば、Apple Pay Suicaはとても革新的でスマートな生活をサポートしてくれそうです。
一部、クレジットカード機能付のSuicaカードなど、サービス開始時点では利用できないものもあるのでご利用される際は注意してくださいね。
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